ども!だいす(@dice_motosensei)です!
今回はこんな疑問に答えていきます。
本記事の内容
- エンジニア転職に資格が必要ない理由
- エンジニア転職に向けて、資格をとるならこの2つ
- 2つの資格をとると良い理由
「資格をもっていれば転職のときに有利になるはず!」
あなたがそう思っているのだとしたら、それは間違い。
資格をとるにしても、目的が違います。
そこを勘違いしていると、時間の使い方を間違えるかもしれません。
そこで本記事では、エンジニア転職に資格が必要ない理由を解説。
また、それでも資格をとるならコレという資格と、その理由も紹介します。
本記事を読めば、エンジニア転職に向けて間違った戦略をとることを防げますよ。
記事の信頼性
筆者は、2019年3月に小学校教員を退職。
その後、2019年4月からおよそ10週間プログラミングスクールに通い、同年8月にエンジニア転職を果たしました。
2019年6月にITパスポートを取得、2021年2月に基本情報技術者試験を受験予定です。
エンジニア転職に資格なんていらない
資格 < スキル
エンジニア転職する場合、多くの企業はスキルや経験、実績を重視します。
つまり、「実務において戦力になるかどうか」が選考のポイントということ。
数々の資格をもっていても、そこで得た知識を実務で使えないのであれば戦力にならないわけです。
だから、もっている資格を完全に無視することはないにしても、あくまで参考程度ですね。
転職で有利になることはまずない
そういった理由で、資格がエンジニア転職するうえで有利にはたらくことはまずありません。
資格をもっていることがマイナスになるわけではないけど、プラスになることもほとんどない。
ここを勘違いしたまま、資格をとるために一生懸命勉強するのは、努力の仕方を間違っていることになりますね。
ポートフォリオを作った方がよっぽどいい
どうしたらいいの?
ズバリ、ポートフォリオを作ることに力を注ぎましょう。
エンジニア転職する上でのポートフォリオとは、成果物のこと。
自分でサービスを構想し、設計し、実際に開発し、公開する。
ポートフォリオがあることによって、採用担当者はあなたの技術レベルや自走力、自社サービスへの向き不向きなどを判断しやすくなります。
少なくとも、資格の有無よりよっぽど有効な判断材料になる。
だから、資格の勉強に多くの時間を使うくらいなら、ポートフォリオ作りに全集中した方が断然時間対効果が高くなりますね。
エンジニア転職に向けて、資格をとるならこの2つ
資格はエンジニア転職をする上で有利になるわけではないですが、それでもとると良い資格はあります。
それが次の2つ。
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
ITパスポート
iパスとは
iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
具体的には、新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識をはじめ、経営全般(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)の知識、IT(セキュリティ、ネットワークなど)の知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識を問う試験です。
※「iパス」とは「ITパスポート」の略称です。
こんな国家試験があるんですよね。
私も、エンジニア転職を考えるまで知りませんでした。
引用文にある通り、対象者は「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生」。
要は、ほぼ全国民です。
「エンジニアとして働くならさすがにこれくらい知ってないといけないよね」という内容なわけです。
ちなみに、過去の受験者数や合格者数は以下の通り。
年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
2011 | 15,470 | 6,289 | 40.7 |
2012 | 62,848 | 25,796 | 41 |
2013 | 67,326 | 32,064 | 47.6 |
2014 | 71,464 | 34,215 | 47.9 |
2015 | 73,185 | 34,696 | 47.4 |
2016 | 77,765 | 37,570 | 48.3 |
2017 | 84,235 | 42,432 | 50.4 |
2018 | 95,187 | 49,221 | 51.7 |
2019 | 103,812 | 56,323 | 54.3 |
2020 | 71,534 | 43,819 | 61.3 |
2020年11月時点
(参考:情報処理技術者試験 統計資料|独立行政法人情報処理推進機構)
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験(FE) ~ ITエンジニアの登竜門 ~
ITエンジニアとしてキャリアをスタートするには、まず基本情報技術者試験から受験することをお勧めします。しっかりとした基礎を身に付けることにより、その後の応用力の幅が格段に広がります。
1.対象者像
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者2.業務と役割
基本戦略立案又はITソリューション・製品・サービスを実現する業務に従事し、上位者の指導の下に、次のいずれかの役割を果たす。(1) 需要者(企業経営、社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略立案に参加する。
(2) システムの設計・開発を行い、又は汎用製品の最適組合せ(インテグレーション)によって、信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また、その安定的な運用サービスの実現に貢献する。3.期待する技術水準
1 情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
① 対象とする業種・業務に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
② 上位者の指導の下に、情報戦略に関する予測・分析・評価ができる。
③ 上位者の指導の下に、提案活動に参加できる。2 システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
① 情報技術全般に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
② 上位者の指導の下に、システムの設計・開発・運用ができる。
③ 上位者の指導の下に、ソフトウェアを設計できる。
④ 上位者の方針を理解し、自らソフトウェアを開発できる。
ITパスポートがITを利活用する人が対象だったのに対し、基本情報技術者試験ではITを使ったサービス提供者が対象者です。
つまり、「ITエンジニアとして働くのであれば、非IT技術者よりもこれくらいは詳しくないとね」といった内容です。
ちなみに、過去の受験者数や合格者数は以下の通り。
年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
2009 | 144,373 | 45,955 | 31.8 |
2010 | 138,649 | 31,618 | 22.8 |
2011 | 118,498 | 30,148 | 25.4 |
2012 | 111,487 | 28,424 | 25.5 |
2013 | 101,842 | 22,948 | 22.5 |
2014 | 100,879 | 23,953 | 23.7 |
2015 | 101,221 | 26,109 | 25.8 |
2016 | 99,999 | 26,591 | 26.6 |
2017 | 105,252 | 23,288 | 22.1 |
2018 | 111,381 | 28,552 | 25.6 |
2019 | 121,556 | 31,224 | 25.7 |
(参考:情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 統計資料|独立行政法人情報処理推進機構)
2つの資格をとると良い理由
じゃあITパスポートも基本情報技術者試験も別にとらなくていいじゃん。
実は上述の2つの資格は、エンジニア転職を有利に進めること以外に目的があるんです。
それは以下の3つ。
- エンジニア転職する上で最低限の知識を身に付ける
- インプットを続けるくせをつける
- エンジニアに向いているかのジャッジの1つ
エンジニア転職する上で最低限の知識を身に付ける
資格の説明の部分で書いたように、この2つの試験内容にはITを使って仕事をする人が知っておくべきことが広く浅くつまっています。
具体的には、サーバーやネットワークなどのインフラ関係からプログラム開発、さらにはマネジメントまで。
この2つの資格は、エンジニア転職する上でスタートラインに立つためのものと考えてください。
インプットを続けるくせをつける
資格をとろうと思えば、それなりに勉強時間が必要になります。
特に基本情報技術者試験は、前述の通り合格率は約25%。
決してラクしてとれる資格ではありません。
資格取得のために継続的に学習を続けることは、エンジニアに必要な「インプットを続ける力」を鍛えることにもつながります。
まぁエンジニアを目指すくらいなので、この力はすでにもっているかもしれませんが。
エンジニアに向いているかのジャッジの1つ
この2つの資格取得に向けて学習する中で、「さっぱり意味が分からない」「難しい言葉ばかりで気分が悪くなる」「苦痛で仕方がない」となってしまうなら、残念ながらエンジニアには向いていないでしょう。
本当にエンジニア転職をするのか、判断材料にすることができるわけです。
ですから「エンジニア転職をしよう!」と思ったら、今の会社を辞めてしまう前にまずはこの2つの資格取得に向けて学習してみましょう。
大事なのは、辞める前に学習を始めることです。
学習方法は超シンプル
過去問を解きまくる
ITパスポートも基本情報技術者試験も、基本的に過去問を解きまくればOK。
試験勉強で大切なのは、傾向と対策。
どんな内容の問題がどんな形式で出題されるのかを知りつつ、新たな知識を学習できるので一石二鳥。
ITパスポート過去問道場や基本情報技術者過去問道場を使えば、過去問を一通り解いてみることが可能。
Webサイトなので、通勤の電車の中などで毎日少しずつ継続的に取り組むのに向いています。
また、過去問は書籍でも売られています。
紙ベースで解きたい場合はこちらを使うといいでしょう。
ちなみに基本情報技術者試験の午後試験問題は、問題文が長く、図も多用されているので、スマホで解くにはちょっと無理があります。
パソコンで解くか、書籍を使うのがいいでしょう。
分からない言葉はググる
過去問で学習していると、知らない言葉のオンパレード。
分からない言葉に出会ったら必ずググりましょう。
この過程がとても大事。
一回じゃ覚えられないので、何度もググる。
そうやって何度もググってるうちに、覚えたり理解できたりするようになります。
用語を調べるときにオススメなのが、「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典。
分かりやすい言葉やたとえ、ゆる~いキャラの絵を使って説明してくれるので、意味を理解しやすいです。
必要があれば参考書も
個人的にはあまり必要ないと思いますが、体系的にしっかり学びたいというなら参考書を使った学習もアリ。
特に基本情報技術者試験は、合格率も約25%とITパスポートに比べたら低いので、より丁寧な対策が必要。
下記で紹介している「キタミ式イラストIT塾」は、多くのイラストや図と一緒に解説してくれているのでIT初学者もとっつきやすいでしょう。
ただし、大事なのは問題(過去問)を解くこと。
インプットにかたよらないように気を付けましょう。
おわりに
エンジニア転職に有利にならなくても、資格をとることには別の意味があります。
そこをはき違えないように気を付けてください。
あなたのエンジニア転職がうまくいくように、何にどれだけの時間を使うか、その配分は最適化してくださいね。